日々進化する経済用語集 経済ナレッジバンク

最新の経済情報を伝える日経は、日々新しい経済用語が登場する場所でもあります。

「経済ナレッジバンク」は、おさえておきたい経済の基礎用語から最新用語まで、約600語を収録。

やさしくわかりやすく解説しています。

経済をイチから学びたい時、日経を読んでいて知らない用語にぶつかった時など、幅広くご活用いただけます。

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大量保有報告書

2019年9月25日(水) 日本経済新聞 朝刊

市場の透明性高める狙い
 投資家が上場企業の発行済み株式数のうち5%超を取得した場合に財務局に提出する報告書。大株主の存在を広く周知して市場の透明性を高める狙いがある。2007年の制度改正で、報告まで一定の猶予があったファンドや証券会社も、株式を取得してから5営業日以内に提出しなくてはならなくなった。「5%ルール」とも呼ばれる。
 記載内容は提出者の名前・住所や保有株式数、保有目的など。保有目的には、値上がり益や配当を狙う「純投資」や、株主として増配など重要な経営判断を求める「重要提案行為のため」がある。企業が株主の場合、「政策投資(取引関係の維持・発展)」と記す場合もある。
 大株主は株主総会での議決権行使などを通じて経営に対しての発言力を持つ。株式を買い増したり売却したりすれば、経営に及ぼす影響力が変わるほか、市場で流通する株式の需給環境にも影響を与えかねない。00年代に株主が水面下で株式を買い集め、圧力をかける事例が相次ぎ、07年の改正につながった。
 大量保有報告書は米国の類似の制度を参考に、1990年の証券取引法(現・金融商品取引法)改正で導入された。いったん提出した後も、保有比率に1%以上の増減があるたびに変更報告書を提出する義務がある。報告書は金融庁の電子開示システム「EDINET」上で誰でも閲覧できる。