日々進化する経済用語集 経済ナレッジバンク

最新の経済情報を伝える日経は、日々新しい経済用語が登場する場所でもあります。

「経済ナレッジバンク」は、おさえておきたい経済の基礎用語から最新用語まで、約600語を収録。

やさしくわかりやすく解説しています。

経済をイチから学びたい時、日経を読んでいて知らない用語にぶつかった時など、幅広くご活用いただけます。

  • はてなブックマーク
  • Facebook
  • mixiチェック
  • Twitter
  • LinkedIn

ワクチン

2020年2月2日(日) 日本経済新聞 朝刊

大手4社で市場の8割
 生物の免疫システムを活用し感染症を予防する医薬品のことを指す。あらかじめ病原性を弱めたウイルスや細菌などを事前に投与することで、病原体に対する抵抗力をつくる。一般的に生きた病原体を使う「生ワクチン」、免疫をつくるのに必要な成分だけを取り出し体内で増殖できなくした「不活化ワクチン」、細菌がつくる毒素をとって無毒化した「トキソイド」の3種類がある。
 製造方法は複雑でまずウイルスなどを培養し数を増やした後、精製・ろ過し原液をつくる。原液を希釈したり、安定剤などを添加したりし凍結乾燥する。ワクチンの種類にもよるが、各過程で徹底した品質試験を繰り返すため、製造から出荷まで10カ月から2年近くかかる。世界的な大流行でもこの過程は短縮できず、緊急時でも出荷まで時間がかかる。
 感染症対策の重要な医薬品のため、ワクチン市場は増加傾向にある。世界では患者数が多い髄膜炎菌や肺炎球菌に対するワクチンが増えている。英調査会社エバリュエートによると、世界市場は2018年で305億ドルで、24年には448億ドルまで拡大することが見込まれている。供給できる大手は米メルク、米ファイザー、仏サノフィ、英グラクソ・スミスクラインとされ、4社合計で市場の8割以上を占めている。