日々進化する経済用語集 経済ナレッジバンク

最新の経済情報を伝える日経は、日々新しい経済用語が登場する場所でもあります。

「経済ナレッジバンク」は、おさえておきたい経済の基礎用語から最新用語まで、約600語を収録。

やさしくわかりやすく解説しています。

経済をイチから学びたい時、日経を読んでいて知らない用語にぶつかった時など、幅広くご活用いただけます。

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ペッグ制

2020年6月7日(日) 日本経済新聞 朝刊

基軸通貨の価値に連動
 自国・地域の通貨価値を世界の基軸通貨に連動させる固定為替制度。通常は米ドルとの連動を指す。通貨当局が為替市場で介入することなどで、レートを一定範囲内に収める。ドル建ての自国・地域の収益が安定する一方、自国・地域の景気にかかわらず金利政策を米国に連動せざるをえない。
 ペッグ制は貿易規模が小さく、輸出競争力のある産業をもたない国・地域が多く採用している。貿易を円滑に行うなどの理由から自国・地域の通貨を貿易の結びつきの強い国の通貨と連動させている。ペッグ制によって自国・地域の通貨と特定の通貨との為替レートは一定に保たれるが、その他の通貨とのレートは変動する。日本などの主要国はペッグ制ではなく、変動相場制を導入している。
 香港ドルは一国二制度の象徴的な存在だ。米国の投資家は為替リスクを気にせずに香港に投資でき、人民元の暴落を恐れる本土の富裕層は香港ドルで資産運用する。最近、香港では中国による社会統制を強める「香港国家安全法」への懸念が強い。米国が反発して香港に与えてきた貿易面などの特別優遇措置の廃止手続きを始めるなど動揺を誘っており、香港ドルの米ドルペッグ制が今後も維持できるのかという懸念も浮上している。