日々進化する経済用語集 経済ナレッジバンク

最新の経済情報を伝える日経は、日々新しい経済用語が登場する場所でもあります。

「経済ナレッジバンク」は、おさえておきたい経済の基礎用語から最新用語まで、約600語を収録。

やさしくわかりやすく解説しています。

経済をイチから学びたい時、日経を読んでいて知らない用語にぶつかった時など、幅広くご活用いただけます。

索引

経済用語を索引から検索できます。

  • 0
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • はてなブックマーク
  • Facebook
  • mixiチェック
  • Twitter
  • LinkedIn

減損損失

2016年5月1日(日) 掲載

 固定資産の収益性が下がって投資の回収が見込めない場合に、回収が可能な額まで帳簿の価格を引き下げ、その差を損失として計上する会計処理を指す。対象になるのは工場や土地、資源権益などで、特許権や営業権のような目に見えない資産も含む。M&A(合併・買収)で発生する買収先のブランド価値(のれん代)も、業績が悪化すれば対象になる。
 上場企業の減損額は2016年3月期に3兆円を超え、2年連続で増えた。資源価格の下落に伴って、大手商社が出資先の資源開発会社を対象に計上した場合が目立つ。三菱商事は4300億円、三井物産は2600億円と巨額の減損処理をした結果、前期はともに初めて連結最終赤字に転落したもようだ。東芝は06年に買収した米原子力事業会社に、日本郵船は保有船舶に対して減損処理をした。
 差額は損失として同じ決算期の業績に反映する。ただし国際会計基準(IFRS)と日本の会計基準では取り扱い方が違う。IFRSは減損額を本業にあたる営業費用として認識する。価値が回復すれば過去に計上した減損を取り戻せる。日本の基準は一時的な特別損失とする場合が多く、一度減損すれば事業の収益力が回復しても取り戻せない。減損は帳簿上の損失にすぎず、現金の流出は伴わない。将来の減価償却費の減少につながるため、翌期以降の業績回復を早める効果も見込める。