日々進化する経済用語集 経済ナレッジバンク

最新の経済情報を伝える日経は、日々新しい経済用語が登場する場所でもあります。

「経済ナレッジバンク」は、おさえておきたい経済の基礎用語から最新用語まで、約600語を収録。

やさしくわかりやすく解説しています。

経済をイチから学びたい時、日経を読んでいて知らない用語にぶつかった時など、幅広くご活用いただけます。

索引

経済用語を索引から検索できます。

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マクロ経済スライド

2016年12月1日(木) 掲載

 公的年金にはもともと賃金や物価の上昇分を毎年反映して支給額を増やす仕組みがある。この支給額の伸びを賃金や物価の上昇分より抑える仕組み。今回の国民年金法改正案では、賃金や物価が低迷する景気後退期には支給額の抑制を凍結し、代わりに賃金や物価が上昇した局面で複数年分まとめて年金額を抑えられるようにする新しいルールを盛った。2018年度から導入する。
 年金財政が大幅に悪化するのを避けるため、年金の支給額を抑える目的で04年の年金制度改革で初めて導入された。ただ物価が下落しているデフレ環境下では使わないルールがあるため、実施されたのは15年度の1回だけ。このため年金の給付抑制は遅れており、現役時代の所得に対する年金の水準を示す「所得代替率」は、04年度に59.3%だったのが14年時点で62.7%と逆に上昇している。
 04年の改革は100年間にわたって所得代替率50%以上を確保する「100年安心」をうたっていた。新ルールはマクロ経済スライドの強化策だが、景気低迷が長期にわたれば給付抑制が進まないのは今の仕組みと変わらない。野党は改正法案を「年金カット法案」と呼び成立に反対するとともに、年金制度の抜本改革の検討を与党に呼びかけている。