日々進化する経済用語集 経済ナレッジバンク

最新の経済情報を伝える日経は、日々新しい経済用語が登場する場所でもあります。

「経済ナレッジバンク」は、おさえておきたい経済の基礎用語から最新用語まで、約600語を収録。

やさしくわかりやすく解説しています。

経済をイチから学びたい時、日経を読んでいて知らない用語にぶつかった時など、幅広くご活用いただけます。

索引

経済用語を索引から検索できます。

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原発の事故処理費用

2016年12月1日(木) 掲載

 原子力発電所で核燃料が溶け落ちる炉心溶融(メルトダウン)など過酷な事故が起こると、火力や水力発電所などより事故の被害規模や範囲がはるかに大きくなる。避難を余儀なくされた住民の土地・建物、身体的・精神的損害への賠償、放射性物質を原発周辺の土や建物から取り除く除染、運転を止めた原発を最終的に撤去するまでの廃炉について、中長期にわたり巨額の資金が必要になる。
 賠償や廃炉の費用は事故を起こした電力会社が負担するのが原則となる。ただ東京電力福島第1原子力発電所事故後、国は新たな法律をつくり、賠償費用の一部を他の大手電力会社が負担する仕組みをつくった。2013年末には国が持つ東京電力の株式の売却益を除染費用に充てるなどの方針も決め、東電単独では支払いきれない事故処理費用を国や電力会社が負担する枠組みに広げた。
 東電の賠償金の支払額は13年末の想定を既に超えており、国は追加費用に対応した新たな支援策を検討している。賠償費用の一部を電力自由化で参入した新電力にも負担させるほか、溶け落ちた核燃料の取り出しで費用が膨らむ廃炉の資金を管理する公的な基金もつくる方向だ。国は東電にも踏み込んだ再編・統合によって必要な資金を捻出するよう求め、負担が増える東電以外の電気利用者の理解を得たい考えだ。