むずかしいニュースこそ、「見て」学ぼう 全図解ニュース解説

その時気になる経済ニュースを、写真や図解を使いながらわかりやすく解説するコーナーです。

ニュースとニュースのつながりや、過去から現在への流れ、
そして今後への影響などを「立体的」に理解することができます。

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テーマ「日本版ISA」について知る

2014年1月から証券優遇税制が大きく変わり、「日本版ISA」と呼ばれる制度が新設されます。個人の長期投資を促すのが狙いで、株式や投資信託などへの年100万円までの投資で得られる配当や譲渡益が5年間、非課税扱いになります。ただ、その仕組みは複雑で、上手に利用するには制度の内容を十分に理解する必要があります。今回は日本版ISAの仕組みと利用上の注意点、制度の課題などについて解説します。

1. 10%の軽減税率が終了して新優遇税制がスタート

1. 10%の軽減税率が終了して新優遇税制がスタート

 株式や投資信託の配当や分配金、売却益には税金がかかります。03年に導入された優遇税制により、これまでは10%(所得税7%+住民税3%)の軽減税率が適用されてきました。これが13年度の税制改正により、14年1月から本来の税率である20%(所得税15%+住民税5%)に戻されると同時に、新たな証券取引への優遇として少額投資非課税制度「日本版ISA」が導入されることになりました。銀行・証券会社など金融機関ではNISA(ニーサ)の呼称を使うようです。英国で1999年に始まったISA(Individual Savings Account)という制度をモデルにしたもので、同制度は英国民の4割が利用しており、資産形成の手段として定着しています。
 従来の証券取引の軽減税率は「貯蓄から投資へ」の流れを促し、経済を活性化するために導入されました。日本版ISA導入の狙いも基本的には同じですが、日本では少子高齢化に伴い、これまでのような手厚い年金支給を維持することが難しくなっていることから、若年層の自助努力による資産形成を後押しするのも目的です。
 図が日本版ISAの概要です。銀行や証券会社などの金融機関につくった専用の口座(ISA口座)で購入した株式や投信が年間100万円以内なら、本来、配当や分配金、売却益に課される20%の税金が5年間かかりません(詳細後述)。満20歳以上なら誰でも口座を開設でき、所得制限などはありません。対象となるのは上場株式と投信で、上場投資信託(ETF)や不動産投資信託(REIT)も含まれます。日本国債と社債は対象外です。

2013年6月17日掲載