むずかしいニュースこそ、「見て」学ぼう 全図解ニュース解説

その時気になる経済ニュースを、写真や図解を使いながらわかりやすく解説するコーナーです。

ニュースとニュースのつながりや、過去から現在への流れ、
そして今後への影響などを「立体的」に理解することができます。

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テーマ中央銀行の役割と金融政策について知る!

欧州経済危機に対応するため、世界の主要中央銀行は金利の引き下げや金融機関への資金供給などの金融緩和策を相次いで打ち出しています。これらを受け、世界的に株式相場が上昇するなど経済への好影響も出始めています。今回は中央銀行の役割と金融政策の仕組み、日米欧の中央銀行の金融政策動向などを解説します。

金融システムの中核的機能を担う特別な銀行

金融システムの中核的機能を担う特別な銀行

 中央銀行は、その国の金融システムの中核をなす特別な銀行です。日本では日本銀行(日銀)、米国では米連邦準備理事会(FRB)を中心とする連邦準備制度(FRS)、英国ではイングランド銀行、EU(欧州連合)諸国(ユーロ圏)では欧州中央銀行(ECB)がこれにあたります。一般に各国の中央銀行には次の3つの機能があります。
①発券銀行
 銀行券(お札)を独占的に発行します。銀行券の価値(お札の信用)が損なわれないよう、汚れたり破損したものを廃棄するなどお札の管理も行います。
②銀行の銀行
 民間銀行は中央銀行に当座預金口座を開設しています。これを通じて民間銀行から預金を受け入れたり、貸し出しをするなど「銀行にとっての銀行」の役割をはたしています。この口座を通じて銀行間の決済の仲立ちをする機能も担います。
③政府の銀行
 税金など政府の資金を管理します。また政府の一時的な資金不足に対して貸し出しを行ったり、国債の償還・利払いの事務なども扱います。
 中央銀行の目的は、物価の安定や景気の調整をはかり、経済の健全な成長を維持することです。この目的を達成するために、①~③の機能を利用して「金融政策」を実施します(詳細後述)。
 このように中央銀行はきわめて公共性が高い機関ですが、一般に政府からは独立した機関となっています。これは政府が政治的判断で紙幣の発行や金融政策を実施することを避けるためです。ただ、中央銀行と政府の施策の方向性が大きくかけ離れてはその国の経済運営に混乱が生じます。このため政府と中央銀行は密接に連絡を取り合い、金融政策と財政政策などの経済政策を進めています。

2012年4月2日掲載